桐山零、17歳のプロ棋士。
幼い頃、事故で家族を失う。
それ以来、彼の居場所には無い-その名前のように。
そんな彼が、下町であかり・ひなた・モモの3姉妹と出会う-。
“ハチクロの作者”って肩書きは、とりあえず置いておこう。
読んで数ページで、それを忘れてしまっていたので。
絵とかコンテの切り方とかは、間違いなく“ハチクロの作者”なんだけれども、画面全体のトーンとか言葉とかが表現しているものが、全然違っていた。
全然ではないのかな。すっごく深いところは、同じなんだと思うけど。
夜の川べりを歩いているような。
晴れたシーンを見ていても、何故か暗い、少し湿った空気の風が吹いているような。
決して怖いとか気持ち悪いとかではなく、静かな闇の。
光がないのではなくて、確かにあるのに、見えないような。
そんな印象の、話。
夜の川べりは、作中に出てくるので、その印象が強いのかも。
零ちゃんは、これから何処に辿り着くのかな。
以下、ちょっとネタバレ。
1. 無題
零が嘘を付いた瞬間、電車なのに涙が出て来た。
でも、自分が泣いてる理由がよくわかんないの。
も一回読んで寝るわ。