五條瑛 著 双葉文庫 2006/5/20 家出少女のエナと“鳩探し”をさせられている同居人のヤスフミ。二人の住む新宿では、若者たちが「ドゥルダ」と呼ばれる謎の占い師の虜となり、新種のドラッグに酔いしれている。彼らはみな、心にとてつもなく大きな空洞を抱えている。
「R/EVOLUTION」=革命小説シリーズのOにあたる第3弾。書き下ろし掌編「東京湾アクアライン」収録。(裏表紙あらすじ)
心洞 タイトル“心洞”の由来は、あらすじにあった“心の空洞”ってこと。
食料もエネルギーもありあまった、この国の住人たちは心に空洞を抱えている。
食うにも困る国々の人の方が、よっぽど生きるエネルギー・希望や執念で満ちた心を持っているというのに。
それは多分、人が持てるものには限界があるってことじゃーないのかなーと思う。
何かが満ちれば、何かが欠けるんだよ。多分。
だからこそ、この国に“革命”を起こせるんでしょ。
とか言ったら、きっとサーシャは薄く笑って何も言わないと思う。メイビー。