何もない空間から銃を生み出す“銃使い”。
6年くらい前から増え始めた。本当はもっと前からいたという噂もあるが、詳しくは知らない。
分かっているのは、10代後半から20代前半にかけて突然その能力に目覚めることが多いということと、1万人に1人くらいの割合でアジア地域で生まれることが多いということと、日本では逮捕または射殺-大抵は後者、逮捕されても人権無視の実験台にされ死んだ方がマシな目に合わされる-ということ。
ある日まで、ぼくは何の取り得もない平凡な高校生だった。
ただミリタリー関係のものが大好きというだけの。
それなのに、何故ぼくが“銃使い”なんかに?
進んでいるようで変わらない。近未来の日本で繰り広げられる、銃アクション小説。
銃が大好きなんですね!
という作品。調べたら、やはし銃絡みの話が多い作者さんでした。
銃は私も好きです。ぜんっぜん詳しくはありませんが。造形と、銃をとりまく思想が好きです。
まーそれは置いておいて。
この作品で、すごく興味深かったのはそこではなく。
舞台設定として「同性愛が普通になっている」ということ。
同性で結婚することも可能。それどころか、女性同士で子供を作ることすら可能になっているのです。
そのせいか、同性愛嗜好者が多いのです。
登場人物の半分以上は女性で、その大半が同性愛者。
(余談ですが、西尾維新氏はインタビューで「女性(キャラクター)の方が個性的に作れる」というような事を言っていたのも、繋がる気がします。男の人は、女性を良く見て想像している→多種なキャラクターを生み出しやすい、という。女性キャラクターが多い、ということに関してのみ、ですが)
そんで、面白いと思ったのは、男性側(もしくは男性同士)の描写はほとんどないのに、女性のものは多く描かれているということ。リアルかどうかは別として。
自分と同じ性別の描写は書きにくいけれど、違うのはOK。ってこと? と、すると一部のBL小説愛好者と似た心理なのではなかろーか。
と、思った次第。
他の作品でも、女性同士なネタは多いらしいので、少し追ってみようかしらん。
さらにちょいネタバレですが…